豪快に焼きあがる「厚切りハラミ」。この店の名物メニューです。
しかし私たちがいちばんおいしいと思ったのが「ハム」でした。
ひと皿350円。見たところ何の変哲もないハムなのですが、これが妙にうまい。
直径4㎝ほどで、ひとくちで食べられるサイズが5個。あっという間になくなってしまうのでもうひと皿頼んでしまいました。大げさですが、病みつきになるほどうまいのです。
この店があるのは福岡市の中洲。九州最大の繁華街です。
様々な色のネオンが川面にきらめき、あやしく揺らめく様はこの街の象徴。
その中洲の、まだディープとは言えないエリアの角にこの店はあります。
店内は、中央に大きな10人掛けのテーブルがあり、その周囲に4人掛けが3卓。非常に簡素な造りです。
小さなガスコンロには使い捨ての網。最近この使い捨ての網をよく見るようになりました。
「やっぱり、洗わなくて済みますからね」とこの店の主人。調べてみると1枚25円くらいだそうで、洗う手間とコストを考えたら確かに使い捨てを選んでしまうのでしょう。
最初に注文したのが「黒毛和牛カルビ」(左・780円)と「黒毛和牛ロース」(右・880円)と「厚切りハラミ」(980円)。値段が安いのに量が多く、お得感があります。
厚切りハラミは大きめに切られた1枚を豪快に焼きます。焼きあがったら添えられたハサミで切って好きなように食べろとのこと。最初から網目状に切れ込みが入っているため、大きく切っても噛みやすく、食べ応えもあります。
その後、「上カルビ」(880円)と「ミノ」(880円)を。「黒毛和牛カルビ」よりも「上カルビ」のほうが100円高いってなんか不思議な気がします。「上」も黒毛和牛なのでしょうか。
焼き野菜も注文しました。焼き野菜にレンコンが入ってる焼肉屋って初めて見た気がしますが、九州では珍しくないのでしょうか?
「きょうのお勧めはタンです」と言われたので注文してみましたが、薄くいかにも冷凍で、そう感心するものではなかったのが残念です。
うまかったのが「ユッケジャンクッパ」(880円)。非常に味が濃厚で、朝鮮料理じゃないみたい。たとえてみるならば担々麺のような甘さもある複雑な味。これはほかにはない味でした。
ふたりでビールをがぶがぶ飲んで、たらふく食って合計1万円ちょっと。やはり福岡は物価が違います。当然、東京の高級店ような肉の質は求められないにせよ、価格以上の肉は味わった気がします。
ディープな世界は怖いけど、中洲はちょっとのぞきたい。そういう時においしいものを食べるなら、この店はちょうどいいかもしれません。
「まんげつ」(福岡中洲・焼肉)
https://tabelog.com/fukuoka/A4001/A400102/40034039/