まさにチーズだらけ、チーズまみれです。
日本一醜いビルだと私が信じる渋谷ヒカリエ。
その幼児の積み木のような不格好極まりないビルの7階にあるのが「CHEESE KITCHEN RACLER (チーズキッチン・ラクレ) 渋谷 」です。
「チーズが思いっきり食べたい」という連れの要望に応え、まず銀座の店に電話したのですが満席。もう一軒あるという情報で電話した渋谷店にはやっと空きがあったのですが、コースでないと席の予約は受け付けないとのこと。しかたないので、飲み放題付き6,000円のコースを予約してしまいました。
もっと安いコースもあったのですが、大食漢の連れがラクレットもチーズフォンデュも食べたいと言い出すのは火を見るより明らかだったので、両方とも入っているこのコースにしました。私も気兼ねなくビールを飲みたかったし。
予約は午後8時。少しは空いてるだろうと思って行ってみると、チーズのにおいが充満するフロアは20人もの大行列。ほとんどが女性です。どうせ連れにあれこれ注文されてしまうのですから、やはり予約しといて正解でした。
前菜はとりたててチーズまみれという感じではなし。パテが妙に甘く、バゲットにチーズがしみこませてあったのが印象に残った程度。まあ最初からコテコテではつらいでしょうから。
チーズ攻撃の第一弾はフォンデュ。太い針金で編まれた簡易コンロに固形燃料が据えられ、あらかじめ熱々にして融かされたチーズの鍋が登場です。
具材は2種類のパンに、野菜が芽キャベツ、赤い大根(青皮紅心大根)、チコリ、ブロッコリーに小さなサツマイモ。チコリがくたびれてるのが気になりましたが、女性が喜びそうな色どりです。
あっという間になくなり、チーズは余っているので同じものを追加しました(させられました)。
そしてハンバーグ。熱した鉄鍋のハンバーグに、とろとろのチーズを回しかけていきます。チーズハンバーグってスペシャルなイメージがありますが、その上を行くイメージでしょうか。ハンバーグそのものはオーソドックスなスタイルと味でした。
名物のラクレット。
ベーコンやウインナー、ふかしたジャガイモがラタトゥイユと一緒に鉄鍋に置かれ、その上から大きな半円形のチーズの断面を融かし、ナイフでそぎ切るようにしてかけていきます。このとろっとろのチーズを具材にまとわせて食べるのですが、たしかに非日常感があって楽しくなります。
とどめはリゾット。チーズ粥と言ってもいいほどのチーズまみれ。私は子供の時からチーズに慣れ親しんだとはいえ、一般的な日本人、とくに昭和の世代にとってこれは途中から厳しく感じるかもしれません。もちろん、私にとってはおいしかったですけれども。
デザートのアイスもチーズ味。ここまで徹底されるとすがすがしささえ感じます。
ところでこのコースを食べた翌日、足腰が機敏に動くのを実感しました。これも栄養価の高いチーズのおかげかもしれません。
チーズ好きならばぜひ行ってみてほしい、チーズまみれの専門店。しかし客の95%は若い女性です。物おじしない性格ならば、男性でもぜひどうぞ。
「チーズキッチン・ラクレ」(渋谷・チーズ料理)
https://tabelog.com/tokyo/A1303/A130301/13207521/