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平和は守るものではない。

2013.08.15

靖国神社に行ってきました。

いまの日本の安寧と、私の家族があるのは、
ふるさとのために、愛する人々のためにその尊い命を
犠牲にした、多くの人々の存在があればこそと思うからです。

敗戦の日のきょう、靖国神社は凄まじい人出でした。

炎天下に並ぶこと、約1時間半。

私の横には古いフィルム式カメラを携えた
老人がいて、時々思い出したようにシャッターを
切っていました。

ファインダーさえ埃にまみれていたそのカメラで、
彼は、何を、誰に、残そうとしていたのでしょうか。

ところで、以前から気になっていることがあります。

それは、「平和を守る」という言葉。

平和って、” 守る” ものでしょうか。
もし ” 守る” ものだとしたら、具体的にどうやって ” 守る”
のでしょうか。

「平和平和」と唱えていれば、平和が来るでしょうか。
それでは大乗仏教の念仏と同じです。現実社会において
まったく役に立ちません。

では、話し合いをすれば平和が来るでしょうか。

話し合いをしようとしても、聞く耳すら持たない狼藉者が
日本の周囲にいることは、いまや子どもすら知ってる時代に
そんなことを言えるのはやはり子どもだけでしょう。

私は、平和は守るものではない、と思っています。

平和はあくまで「現象」であって、モノではないからです。

では守るものは何か。

それは、ひとりひとりの家族であったりコミュニティであったり。
そしてその延長線上に国民があり、日本という国が
あると思うのです。

平和は、守った結果として生み出される”現象”。

これまで、あまりに安易に用いられてきた「平和を守る」
という言葉が、「平和」を安っぽいスローガンや念仏の類に
貶め、その尊さを半減させてきました。

そして平和に至る、大きな努力と多くの人々の犠牲を軽んじる
結果を招いてしまった気がするのです。

平和は、創りあげるもの、生みだすもの、そして維持するもの。

そう言い換えた瞬間、日本人の意識は大きく変わる気がします。

 

 

 

この文章は「とっておき!!のねごと。」からのものです。
http://www.totteoki.jp/negoto/

みんみん(♂)とっておき!!支配人

福岡県生まれの九州男児。中学高校とブラスバンドに所属し、高校のブラスの先輩がタモリさんというのが数少ない自慢です。メディア関係の企業に就職し、転勤族だったため各地のおいしいお店を探して食べ歩きを始めたのがこのウェブサイトの原点。現在は、映像関係の会社を営んでいます。

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