高田馬場の畳屋さんが最近、包丁研ぎを始めたのを
見つけました。
1本500円から。
ためしに錆びた包丁を持って行き、研いでもらった
ところ切れるのなんのって、切れすぎて困るくらいに
なりました。
たしかに畳作りには包丁や針を使いますから、
こうした刃物の手入れは日常のこと。
その技を生かそうと始めたのでしょう。
ありがたいことです。
しかし、包丁1本研いでくれる人を探すのに
どうしてこんなに苦労する世の中になったん
でしょうか。
私が子どもの頃は、研ぎ屋さんが自転車で
近所までやってきていました。
道端で店開きし、周囲の家々から頼まれた
包丁を一日中研ぐ姿をずっと眺めるのが
楽しかった記憶があります。
そういえば、傘の修理もしてくれたっけ。
包丁は、ちょっといいものを買っておけば、
研ぐだけでいつまでも切れ味が戻ります。
いわば再生可能アイテム。
なのに研ぎ屋さんがいなくなってしまった、
という現実。
つまり、エコだ再生可能だと言いながら、
実は実践している人々は多くない。
日本はそんな口先だけの社会になったと
いうことなんでしょうか…。
この文章は「とっておき!!のねごと。」からのものです。
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