「肉なかりせば、人生なし」とでも訳しましょうか。
もっと平易な言葉を使うなら「肉なしでは生きていけない」。まさにネーミングの勝利だと言えます。
この店があるのは新宿・歌舞伎町のど真ん中。ロボットレストランの目の前です。
いまや外国人観光客のいちばんの目的地は浅草などではなく、新宿になっているそうで、この界隈も外国人だらけになってしまいました。ついこないだまでぼったくりの呼び込みばかりで、非常に危険な場所だったのですが、外国人パワーで一掃されてしまった感じです。
奥に長い店内は、片方がカウンターで、反対側にテーブル席が並ぶ構造。26席となっていますから、けっこうな大きさです。
この店は「セカンド」の名の通り、2番目の店。1階がこの店で、同じビルの3階にサードがあり、2階にクアトロがあります。ファーストは近くの別のビルですが、セカンド以降は同じビルでフロアが空いた順に入居していったのでしょう。急速な拡大ぶりがうかがえます。
しかしそれでもなお予約は取りにくく、飛び込みで行ったら20時以降まで待たされますので、けっこうな人気の店です。
カウンターはけっこう奥行きがあり、2人に1台のガスコンロが手を伸ばさないと届かないくらいの場所にあります。ここまで遠いと紙エプロンなんか不要なんじゃ…と思ってしまうほどです。
小皿にはわさびとタレと、大根おろしいりのぽん酢。レモンも最初から1/4がついてきます。
最初に頼んだのはユッケ。ちゃんと本物の生の牛肉のユッケです。
新しい衛生基準に沿ったものなのでしょうから、1,480円も取るのは仕方ないかもしれません。でもやや粗挽きのユッケはたしかにおいしかった。
チャンジャ。同行した若者は、チャンジャが大好きと言いながらこれが何でできてるのか知りませんでした。「えー、魚の味する?」そんなこと言ったって…。
順序は前後しますが、突き出しで出てきた生春巻き。ゴマ風味というか芝麻醤(チーマージャン)の味でまとめられた生春巻きをレンゲの上に乗せて提供。ひとくちでパクっとなくなる量ですが、満足感はありました。
肉は盛り合わせが中心。内容は日替わりで、この日はランプ・イチボ・ロース・シンシン、それに「本日の裏メニュー」。「本日の裏メニュー」が何かは聞いたのですが忘れてしまいました。
おいしかったのはランプ。肉厚で食べ甲斐がありました。肉の質の良さがわかります。ただ、思ったほどジューシーでなかったのはガスの限界なのでしょうか。
そのほか、タン塩も頼みましたが、これはとくに頼まなくともよかった感じ。最初に頼もうとした「厚切りタン」が品切れということで注文したのですが、ほかの黒毛和牛とはかなり違うのは明らかでした。
ところで、カウンターの我々の目の前には、燦然と金色に輝くトングが並べられていました。
常連だけが持つことを許される「マイ・トング」だそうで、12回この店に通い続けるともらえるのだそうです。12回ですよ、12回。そんなにこの店に通えるかなぁ…。
この金色のトングについて尋ねたとき、男性スタッフが「よくぞ尋ねてくれました」とばかりに嬉々として説明してくれたのが印象的でした。「この店のオーナーのものもあるんですよ」と目を輝かせて説明してくれたのはちょっとよけいだったかもしれません。
歌舞伎町のど真ん中にありながら、肉の質のわりに意外に安く黒毛和牛が食べられる店。
スタッフの対応もよく、きちんとした教育がなされているなと感心しました。
なかなか予約が取れない店ではありますが、12回通って金のマイ・トングをもらえるようになれたらいいなと思いました。
「NO MEAT, NO LIFE.2nd」
https://tabelog.com/tokyo/A1304/A130401/13174272/