「いまは6月13日朝。僕は、オーストラリアの
ウーメラ砂漠の宿で一人、君への手紙を書いている。」
こう始まる一通の手紙。
小惑星探査機「はやぶさ」に対して書かれたメッセージです。
JAXA・宇宙航空開発機構のウェブサイトに掲載されています。
書いたのは、矢野 創さん。
JAXAで「はやぶさ」プロジェクトの一員として、小惑星イトカワの
岩石の破片を持ち帰るサンプラという機器の開発を担当。
帰還後に回収して中の岩石を採取し、世界各国の研究機関に
配るまでの重要な役割を担っています。
「はやぶさ、内之浦では生まれたての赤ん坊のようだった君も、
様々な苦難を乗り越えて、今は立派な大人になった気がする。
そして今日、次の世代に使命をつなぐために、自らの卵である
カプセルを僕たちに届けてくれるんだね。」
「はやぶさ」が帰還するその日の朝、矢野さんが書いた手紙は
まるで息子か親友に語りかけるようです。
そこには、ひそかな誇らしさも。
「はやぶさ」が地球を飛び立ち、60億kmもの旅をして戻ってくるまで7年。
矢野さんもまた、人生の旅路を歩んできました。
7年の歳月は、矢野さんにとっても自分の人生を重ね合わせるのに
十分すぎるほどの長さです。
「はやぶさ、息子と娘の誕生に立ちあって、初めて彼らを
抱いたとき、なぜか決まって君の打上げを思い出したよ。
そんな息子ももうすぐ3歳。
昨秋、鱗がはがれた鮭たちが、産卵のために懸命に
川を跳ねながら上っていく姿を、彼に見せたよ。
いつもなら「おさかな~!」とはしゃぐはずの彼が、
僕の手をぎゅっと握りながら、何も言わずじっと
見つめていた。」
イトカワから持ち帰った岩石の破片を遺し、
大気圏で燃えつきる運命の「はやぶさ」。
矢野さんからの手紙は、無事の帰りを喜ぶものであると同時に、
「はやぶさ」との永遠の別れを悼むメッセージでもあるのです。
「悔しくても、恰好悪くても、決してくじけない心を
教えてもらった。
今まで、ありがとう。あとのことは、任せてくれ。」
科学技術の粋を集めたとはいえ、ひとつのモノにすぎない
小惑星探査機に、ここまでの想いを託し、投げかけることができるとは。
結局、いくら私が抜粋して解説を試みたところで、
矢野さんの想いはこれっぽっちも伝わらない気がします。
とにかく、矢野さんの「はやぶさ」への手紙を読んでみてください。
この世には、“神が書かせる手紙” というものがある気がします。
この文章は「とっておき!!のねごと。」からのものです。
http://www.totteoki.jp/negoto/
コメント
科学オンチの私ですが、この計画に携わった方たちのアツい思いが良くわかりますね。
でも地球に還ってくるまでの経緯を見ると、デジタル技術と言うより
アナログ技術と技術屋の名人技と言う感じがするのですが、
どうなんでしょうか?
たしかに科学者・技術者の技と執念はすごかったようですね。
でも秀さんったらそんな、なんでもかんでも
デジタルvsアナログの対立軸に話を無理やり持って
いかなくても…。
なにかデジタルに恨みでも?
今回の最大の収穫は、イオンエンジンをはじめとする
日本の航空宇宙技術を世界に示したことなんでしょうね。
いまどき人工衛星ひとつも満足に打ち上げられない
どこかの国とは違うんですよ、ってことですし、
またほかのどこかの国のように、米ソに遅れること50年で
有人飛行をしたからといって狂ったように喜ぶような
幼稚な国でもありませんよってことですよね。
あとは愚かな政治屋の連中が「仕分け」の名のもとに
これからの大切な国家の“夢”をぶち壊さないことを
ただただ祈るだけです。
実は3年前に購入したデジタル式TVが度々フリーズするんですよ。
昨夜も「龍馬伝」見てたらいいとこでフリーズ・・・・
焼酎のコップ投げつけようとして女房に止められました。
デジタル技術って+か-で駄目なモノは駄目ってなるじゃないですか。
テレビだってアナログだったら殴ったり蹴ったりしたらなんとかなったしね。
腹たちますよ全く・・・・
殴ったり蹴ったりっていつの時代の話ですか…。
地デジのテレビがフリーズって、それって電波が弱いか
アンテナ線の接続が悪いんじゃないですか?
電気屋か、総務省の「デジサポ」に相談してみてください。
<a href="http://digisuppo.jp/" rel="nofollow">http://digisuppo.jp/</a>
しかし周囲にいたら世話の焼けそうなひとですねぇ。
あの、なんの世話にもなってないんですけど・・・・
お中元も歳暮も来ないし。
ま、与太話はこのくらいにして、確かに「2位でいいんじゃないですか?」
なんて事言われると気折れしちゃいますよね。後で「説明の仕方が悪かったから・・・」なんて言ってますけど、説明旨かったら駄目なものでもOKにしたのって聞きたいですね。科学者がチャレンジ精神無くしたらおしまいですよ。
秀さんのほうこそ、釣果とか山菜とかを
まだ送ってくれませんよねぇ。ずっと待ってるのに。
あの蓮舫の「2位じゃダメなんでしょうか?」はひどかったですね。
政治主導なんて言いながら、単にズブの素人が知ったかぶりをして
偉そうに、またヒステリックに責めたてる姿は、見ててムシズが
走る思いでした。
あれは成り上がり者が権力を振りかざすイジメの構図でしかなく、
見せ物としての効果以外はなにもありませんでしたからね。
あのね、山菜とか釣果っていわば命がけで手に入れたものなんです。
誰がブタのエサなんかに・・・・
あの事業仕分けを見て思い出したのが紅衛兵による大衆裁判です。
あれは「知性の否定」そのもので、「老舎」をはじめとして沢山の知識人
が粛清されましたからね。
喝采を送って喜んでる場合ではないのですよ。
ブタのエサですって?
むかつくぅ。(^~^;)ムゥ
紅衛兵の中国といい、スターリンのソビエトといい、
ポル・ポトのカンボジアといい、共産主義は結局、
虐殺の歴史ですからね。
知識層がほとんどすべて虐殺されたカンボジアって、
その後の国全体の知的レベルがどうなるのか、という点で
非常に興味があるのですが、誰か研究してないんでしょうか。
それこそ遺伝子研究のテーマとしては壮大なものだと思いますが、
結果によってはその及ぼす影響が計り知れませんから
難しいんでしょうかねぇ。